新しい糖尿病治療剤(その1)

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近年、糖尿病に新たな作用をもった薬が注目を集めています。
1つはGLP-1(ジーエルピー・ワン)受容体作動薬、もう1つはDPP-4(ディピーピー・フォー)阻害薬と言われるものです。
実はどちらの薬も理屈は同じですが、今回はGLP-1(ジーエルピー・ワン)受容体作動薬についてお話したいと思います。

GLP-1とは腸内で分泌されるホルモンです。インスリンの不思議でも書きましたが、このホルモンはインスリンの分泌を促進させる働きがあります。また、インスリンそのものを作る指令を出しています。
このGLP-1がいつまでも効き続けると大変なことになります。

折角効率よく血糖をコントロールする仕組みの筈なのに、ブドウ糖とGLP-1が揃って膵臓を刺激し続ける様では効率が良いどころか膵臓は馬車馬のように働かなければなりません。

インスリンを作ったり、インスリンを分泌させたりと非常に都合の良いGLP-1ですが、一つ弱点が存在します。
それはDPP-4と呼ばれる酵素です。この酵素はGLP-1を分解する酵素で、GLP-1を即座に分解し始めるのです。
DPP-4は5分もあれば血液中のGLP-1を半減させてしまうとも言われますので、10分もあればGLP-1は血液中からほぼ消失してしまうのです。

あっと言う間に分解されてしまう以上はそのまま注射しても非常に効率が悪く、これをいかにして効率的な薬剤にするかと言う研究が続けられてきました。

この結果開発されたのが、GLP-1(ジーエルピー・ワン)受容体作動薬です。
GLP-1と構造が似てDPP-4に分解されにくいこの薬剤は、体重減少効果がや、膵臓のβ細胞の機能を復活させる作用もあるとされているのですが、良い事ばかりではありません。

一つは、経口投与が出来ないことにあります。消化酵素に分解されてしまう為です。
もう一つは副作用が多い点です。吐き気や下痢と言った副作用は少なくありません。

お薬は皆様の生活習慣や体質などに合わせて上手に選びたいものです。

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