アルツハイマーと糖尿病

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九州大学生体防御医学研究所の中別府雄作 主幹教授教授らによると、アルツハイマー病患者脳ではアルツハイマー病患者特有の変化により、「インスリンシグナリング系」が破綻している事を発見したと発表しました。(2013年5月7日発表)

アルツハイマー病によって、インスリンレセプターと協調的に作用してインスリン・シグナリングや糖代謝の制御を司る肝細胞増殖因子の受容体「MET」「プロインスリン」が切断されることや、インスリン産生に必須な「PCSK1」の発現低下が顕著なことがわかった。
アルツハイマー病によって「インスリンシグナリング系」が破綻することが確認されたのです。
また、これらの病理的な変化は糖尿病であるか、あったかに関わらないことも確認されました。

インスリン・シグナリング系は神経細胞の生存やその機能維持に不可欠で、インスリン・シグナリング系が破綻したアルツハイマー病患者の脳は代謝障害や炎症反応に起因するさまざまなストレスに対して著しく脆弱であると考えられるという。さらに、このような状況下で末梢のインスリン抵抗性または糖尿病を発症すると、さらに代謝障害や炎症反応に起因するさまざまなストレスが増悪し、アルツハイマー病の病態の進行が促進されると考えられるとした。*1

糖尿病がアルツハイマー病に悪影響を及ぼすだろうと言う事は追跡調査などにより分かっていましたが*2、今回は、死亡した人間の脳(88人)とマウスの脳とを比較するなど、より踏み込んだ検証がなされました。

糖尿病であればアルツハイマー病が悪化するということだけは間違い無い様です。

*1 九州大学によるプレスリリースより抜粋
*2 九州大学 清原 裕らによる研究による「糖尿病やその予備群の人は、アルツハイマー病を発症するリスクが4.6倍高い」とする発表

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