糖尿病と食物繊維

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こんにちは、大石一二三です。

今回は、糖尿病に良いとされる成分についての話題です。

糖尿病に良い食材として、世間では様々なものが紹介されています。例えばお茶を始めとした天然の食材を直接食べるものもあれば、成分を抽出して食べるものもあります。

最近は、コーラの様な清涼飲料水の中にもトクホとして認められたものもあります。

コーラと聞けば糖尿病とは対極にあるような商品に思えますが、何が入っているのでしょうか?

答えは、「難消化性デキストリン」という成分です。

難消化性デキストリンと聞いてもピンと来ない方が多くおられると思いますが、糖尿病関連の成分(正確には血糖値が気になる方に向けた成分)としては、市場で最も大きなシェアを持つ成分のひとつです。

この難消化性デキストリンは水溶性食物繊維(*1)の一種です。

食物繊維には、水溶性と不溶性の二種類があり、水溶性は水に溶けやすく不溶性は水に溶けにくいという特徴があります。

水に溶ける、溶けにくいという違いはあるものの、どちらの食物繊維も消化吸収されることはありません。

水溶性の食物繊維は消化されないまま腸に到達し、ブドウ糖と絡まってしまいます。

食物繊維がブドウ糖と絡まってしまうことで、吸収の速度が抑えられるのです。

難消化性デキストリンは、トクホの成分として、腸の調子を整える、コレステロールの吸収を抑える、食後血糖値の上昇を抑えるという働きがあると言われているのは、この水溶性の食物繊維の特徴によるものです。

しかし、気をつけなければいけないのは「難消化性デキストリン」が直接血糖値をコントロールするわけではないという点です。

血糖値が高い時に「難消化性デキストリン」を食べても、血糖値には何も効果はありません。

腸の中にある、ブドウ糖と絡まるわけですから、「食事と一緒」か「食事をする直前」でなければ意味を成さないのです。

また、食後の血糖値が上がりにくかったり、コレステロールが上がりにくくなったりする働きが得られますが、吸収量にはそう大きな違いはありません。

一方、不溶性食物繊維の働きはどういったものなのでしょうか?

不溶性の食物繊維は、水に溶けにくいわけですが、水を抱え込むと言う特徴を持っています。わかりやすく言えば、水を吸って膨らむのです。

水を吸って膨らんだ不溶性の食物繊維は、腸を刺激して腸の動きをを良くするとともに、便の量も増え、便通が良くなるという特徴があります。

最近は、腸内環境が健康に大きな関わりを持つことが注目されていますが、不溶性の食物繊維は、この腸内環境にも関わっていると考えられています。

腸内には様々な細菌や酵母といった微生物が住んでいて、これら微生物の働きが健康に大きく関わっているのですが、不溶性の食物繊維はこれら微生物のエサとなりやすいのです。

微生物によって食べられる際、酪酸や酢酸が作りだされるのですが、酢酸は肥満の抑制や、耐糖能(上昇した血糖値を正常に戻す能力)の改善に力を発揮することが知られています。

この様に、食物繊維には水溶性・不溶性それぞれの良さがあります。

さて、この食物繊維ですが、日常の食生活でも十分に取り入れることが出来るものです。

身近な食材で食物繊維が多く含まれるのは「ゆでいんげん豆」でしょう、続いて「ゆであずき」「ゆでひよこ豆」「おから」と、豆類がトップを占めています。

同じ重量で計測すると、「かんぴょう」「ひじき」「海苔」などはこれらの3倍以上の食物繊維が含まれていますが、乾燥した食材ですので、ゆでた豆類の何倍も食べなければいけません。

結果「ゆでいんげん豆」を始めとした豆類が上位に来るのです。

折角ですから、これらの食材とトクホ飲料に含まれる食物繊維の量を比べてみました。

飲料水(水溶性食物繊維のみ含有)

  • からだすこやか茶 5.25g/本(350ml)
  • 十六茶W 10g/本(500ml)
  • メッツコーラ 5g/本(500ml)

食物繊維が多い食材

  • ゆでいんげん豆 11.8g/100g(1.5g)
  • ゆであずき   11.0g/100g(0.8g)
  • ゆでひよこ豆  11.1g/100g(0.5g)
  • おから     11.1g/100g(0.4g)
  • エシャロット  2.3g/100g(9.1g)
  • ゆで大豆    6.1g/100g(0.9g)
  • 納豆      4.4g/100g(2.3g)
  • ごぼう     3.4g/100g(2.7g)

※左が不溶性食物繊維、カッコ内が水溶性食物繊維の量、順位は合計値による

気軽さを考えれば飲料水に軍配があがるでしょうが、食物繊維の量では食材はかなり優秀です。

飲料水が150円程度で売られていることを考えると、価格の面でも食材に軍配が上がるでしょう。

更に、食材にはタンパク質を始めミネラル、ビタミンなども含まれていることを考えると、圧倒的に食材に軍配が上がるのではないでしょうか。

わざわざ飲料水を買って飲むのでなく、毎日の食材に豆類を取り入れることで、血糖値やコレステロールのコントロールを試して見られてはいかがでしょうか。

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